学校長より

 

校 長 あ い さ つ

  秋田県立秋田北鷹高等学校のホームページにアクセスしていただき、ありがとうございます。
 本校は、北秋田市にあった鷹巣農林高等学校、鷹巣高等学校、米内沢高等学校、合川高等学校の4校が統合し、平成23年4月に開校した、普通科と農業科を併設する高等学校です。「自律創造共生」の校訓のもと、スクールミッションとして「多様なコースの設置と体験重視及びアグリビジネス教育の充実により新しい時代を創造する人間を育成する」ことを基本理念に掲げ、県北地区の核として、21世紀の県北に活力を与える学校を目指しています。
 1学年普通科4クラス、農業科2クラス(生物資源科、緑地環境科)を有しており、普通科では国公立大学・私立大学等への進学、公務員・民間企業への就職など、様々な進路希望に対応するために、多様なコースを設けています。農業科の生物資源科と緑地環境科では、次代の農業後継者育成はもとより、実習を通して勤労観や環境保全に対する意識の涵養を目指して、それぞれ特色ある学習活動を展開しています。また、北秋田市及び秋田スギネットワークたかのすとの協定による林・木材活用地域連携事業への取組を行っているほか、スマート農業への取組としてICT気象センサーを導入し、圃場の気象データ等からきめの細かい農業生産に取り組んでいます。
 部活動では、優れた指導者と恵まれた練習環境の下で、多くの運動部・文化部がインターハイや全国高校総合文化祭などの全国大会に出場しています。令和5年度は北海道インターハイ相撲競技で個人種目優勝、冬の富山インターハイでスキー部が男子総合、リレー競技、個人種目において優勝する等、「秋田北鷹」の名を全国に知らしめてくれました。また、地域での活動に力を入れている部活動もあり、ボランティア活動や地域との連携活動により、地域の活性化に大きな役割を果たしています。
 本年度は新学習指導要領移行の完成年度でもあり、「学ぶ心を育てる」ことに力を入れていきます。中学校時代から、授業の主体は生徒であり、生徒は単に「何を学ぶか」だけではなく「学んだことから何ができるようになるか」に観点を置いて学んできました。社会に出てからも学校で学んだことを生かせるよう、実際の社会や生活で活きる「知識及び技能」、未知の状況にも対応できる「思考力、判断力、表現力」、学んだことを人生や社会に生かそうとする「学びに向かう力、人間性」の3つの力を育んできました。
 何事にも問題意識を持って、積極的に問いかけていくことが大切です。受け身の授業ではなく、生徒は常に自問自答しながら、学ぶ心を育てていきます。そうすることで、情熱を持って希望を語りかける教師と、誠実に学ぼうとする生徒が共鳴し合い、互いを高めていくことになるのです。
 ”啐啄(そったく)”という言葉があります。「そつ」は雛が内側からたまごの殻をつつくこと。「たく」は親鳥が外側から殻をつつくことです。禅では、機が熟して悟りを開こうとしている弟子に師がすかさず教示を与えて悟りの境地に導くことを意味しています。人が”己の殻“を破るためは、この”啐啄”が必要となります。全教職員が生徒一人ひとりに寄り添いながら丁寧な指導を心がけ、「高い志と社会を支える自覚を持たせ、ふるさと秋田を愛する生徒」の育成に取り組んでまいります。
 保護者、同窓生、地域の方々を始めとする秋田北鷹高等学校にお力添えくださる皆様には、引き続き御支援、御協力くださいますよう、よろしくお願いいたします。

令和6年4月                 
秋田県立秋田北鷹高等学校長   佐々木 孝 之